素直な気持ちで

この日は偶然二組のお客様が仕様決めをするためにほぼ同時に来店されました。
一組はこれからお家のリノベーションをされるTd様。
もう一組は弊社で数年前に新築を建てられ、お家の一部をリフォームされるFn様です。

家づくりの思い出話に花を咲かせつつ、Fn様のお子様の部屋の壁紙選びが始まります。
もちろん、最終的に決めるのはお子様ご自身。
おもちゃで遊んでいたお子様も途中から話し合いに参加し、真剣に壁紙を選び始めました。

良いと思った壁紙のページに付箋を貼ってもらうのですが、とにかく判断が早い！
「これ！」「これも！」と、みるみるうちに付箋が増えていきます。
ご両親に「最後に選ぶのは一つだよ？」と言われても、お子様がページを捲る手は止まりません。

Fn様の少し後に来られたTd様の仕様決めも、ちょうどお子様のお部屋の壁紙選びでした。
お子様の好みに合わせたサンプルをテーブルに並べ、「どれがいいかな？」とスタッフが聞くと、お子様は何も言わずに一つのサンプルを指差しました。
迷いのない即決！
「もう決めたの！？」と周囲の大人たちから驚きの声が上がります。

既に決まっていた床材と合わせてみて、ご両親も納得のご様子。
お子様は一仕事を終えるとすぐに遊びに行き、Fn様のお子様たちとすっかり意気投合されていました。

大人になると、自分の好きな色や柄と出会っても「これはそのうち飽きてしまうかも」「派手すぎるかな」と判断に迷うことが増えてきます。
そして、時には流行や世論に流され、自分の本当に好きなものが分からなくなってしまうこともあります。
ですが、自分の気持ちに素直なお子様の選択を見ていると、迷ったり流されたりしていることが馬鹿らしくなってしまうような痛快な気分になりました。
心地よい家づくりには、こうした素直さこそが必要なのかもしれません。