潔く、美しく

2026.05.02
潔く、美しく
憧れからの〝引き算〟で導き出した、
本当に理想とする住まいの姿
もともとは「数年間の仮住まい」のつもりで過ごしてきたマンションを、これから何十年と暮らしていく〝マイホーム〟にしようと決められたお施主様ご夫婦。
「それなら、自分たち好みの空間につくり替えたい!」という想いから、リノベーションのご相談をいただきました。
こちらの物件は床面積も部屋数も、娘さんを含めた3人家族には十分なほどゆったりとしています。
また築年数も比較的浅いため、既存の間取り自体に大きな不便はありませんでした。
そこで今回は、大規模な間取り変更ではなく、〝住宅設備の交換〟と〝装いの一新〟に重点を置いたリノベプランを進めることになりました。
奥様が理想と憧れをとことん追求し、私たちがそれに応える提案を用意し、そしてご主人が冷静な視点を持ってストッパー役になる‥‥もしくは奥様の情熱に押し切られる(笑)。
そんなやり取りを幾度となく繰り返し、結果たどり着いたのは、「引き算の美学」による空間コーディネートでした。
和室をヌックとウォークインクローゼットにつくり替えたり、洗面室を廊下とオープンにつなげて、新たに脱衣室を設けたり。
また、もともとのリビングの一部を個室に変更するなど、間取りへの介入は必要最小限に留めています。
その一方で、インテリアは「大変身」と言っていいほどガラリと変わりました。
LDKの入口には、洗練されたデザインのガラス扉を採用。
キッチンは、天板のステンレスに一切の継ぎ目がありません。
床は床暖房を生かせる突板フローリングで、色味や幅はもちろんのこと、節の入り方にもこだわり抜いています。
すっきりとシンプルでありながら、しっかりと伝わってくる住まい手らしさ。
その〝余白〟の在り方はとても美しく、またご家族のライフスタイルにもしっくりとなじんでいる‥‥そんな素敵な住まいに仕上がっています。
お施主様と私たちの関係は、ほとんどの場合初対面からスタートします。
それでも私たちはプロとして、お施主様に心からご満足いただける住まいをご提供したい。
‥‥それならば、まず私たちがお施主様のことをより深く理解し、同時にお施主様にも私たちのことをしっかりと知ってもらう必要があります。
そのために必要なのは、何よりも〝対話〟を重ねること。
それも、ただ言葉を交わすだけでなく、その〝質〟をどこまで高められるか‥‥。
こちらのお施主様、特に奥様には、お打ち合わせの時間を通常以上にたっぷり取っていただきました。
ご主人がお休みの土・日はもちろん、平日に奥様がお一人で打ち合わせに来られることも(笑)。
‥‥これは私たち〝住まいのつくり手〟からすると、とってもありがたいことでした。
密度の高い対話。
それが、お施主様の心にある「本当に大切なもの」を浮き彫りにし、
この潔いほどに美しい空間へと結実したのだと感じています。
~平岡工務店に依頼して~
お施主様インタビュー
このマンションは僕の親族が所有していたもので、関東から転居してきたときに〝マイホームを持つまでの仮住まい〟として借りていたんです。
家具とかもそのまま使わせてもらってたので、暮らし心地みたいなところもやっぱり〝借りもの〟で‥‥。
5年ほど土地探しもしましたが、利便性を考えるとここ以上の物件は見つかりませんでした。
‥‥それで夫婦で話し合い、「ここをリノベーションしてマイホームにしよう」と決めたんです。
私は以前、工務店を紹介する本の仕事をしていて、それで平岡工務店さんを知りました。
他社にも相談しましたが、どこか「物を売っている」と感じてしまって。
でも平岡さんは「住まいづくりを一緒に楽しみましょう」というスタンス。
平岡さんに声を掛けてからは、他の会社を探さず一本に絞りました(笑)。
本音を言うと、僕は「家は住めればいい」というタイプで、リノベーションに興味がなかったんです。
でも、妻に見せてもらった平岡さんの施工事例が、優しさに包まれている感じというか、温かみがあるというか。
僕はそういう雰囲気の空間が好きなので、「ここならいいかも」と思えたんですよね。
‥‥まあ、結果的に僕の思う「温かみ」は、あんまり採用されなかったんですけど(笑)。
私のマイホームに対する憧れから、今回の住まいづくりは進んでいきました。
興味があることはとことん調べる性格なので、住まいに関する情報を徹底して集めてたら‥‥やりたいことがいっぱいに(笑)。
リビングは床を一段上げて無垢材を入れて、キッチンの床はタイルで、こっちの床はカーペット敷きで‥‥とか、
ここに壁をつくって室内窓を入れたり、造り付けの造作カウンターも欲しいなぁ‥‥とか。
‥‥でもその全部を盛り込んでいたとしたら、結構ごちゃついた空間になってたと思います。
今みたいな「究極までシンプルに」っていう方向性になったのは、夫のアドバイスが効いたからですね。
経験上、妻の好みはどんどん変わるんです。
だから数年後に「好きじゃない」となるのが怖くて。
「プロの山下さんや森本さんはどう言ってるの?」と何度も聞き返しました。
僕ら素人の判断より、プロの視点を大事にしたかったんです。
夫のそんな意見や、見学会に参加した気づきから、「空間そのものはシンプルにして、印象は家具で変えよう」と思えたんです。
漠然とした憧れから〝今はやらなくていいこと〟を引き算していき、〝絶対にかなえたいこと〟を鮮明にしていきました。
そうやって〝リノベの方針〟が固まったので、「私がずっと好きでいられるもの」ばかりを集めた住まいになりました。
コーディネートに関して特に大切にしたのは、統一感です。
リビングのガラス扉も、床材や壁紙のサンプルを並べて、3つがそろった時に違和感がないか徹底的にチェックしました。
僕のこだわりは少なかったですよ(笑)。
木目の床にしてもらったことと、ヌックをつくってもらったことと‥‥あと自分の部屋に有孔ボードの壁をつくってもらったことぐらい‥‥ですね。
だからコーディネートとしては妻の好みが強く出てますけど、住み心地としてはしっかり満足できてます。
こんな雰囲気っていうこともあって、いつも綺麗な状態を保ってくれてますし(笑)。
もし平岡工務店さんに出会っていなければ、〝私のやりたいことばかり〟を全部詰め込んだ、どこか落ち着かない家になっていたかもしれません(笑)。
‥‥自分たちのこだわりを大切にしながらも、プロの視点で「本当に必要なもの」を選び取ってもらう。
その安心感があったからこそ、今のこの心地よい余白が生まれたんだと思います。
それから、「山下さんも森本さんも、なんて優しいんやろう」って思ってて。
お二人とも、私たちのために惜しみなく時間を使ってくれました。
そうそう、現場監督さんが近隣の方と密に交流してくださったおかげで、4カ月ほどかかった工事もトラブルなく進みました。
挨拶に行った際も、「工務店さんが良くしてくれたから、大丈夫ですよ」と言っていただけて。
そういった目に見えない配慮も、平岡工務店さんにお願いしてよかった理由の一つです。
こちらのお家の施工実例はこちら
>>「美しさと余白のあるマンション」
